遺産を相続出来るのは誰? ~税理士が『法定相続人』についてわかりやすく解説します~

こんにちは。
水戸の若手提案型税理士事務所の日下部税理士事務所です。

今回は相続の時に財産を受け取る権利がある人について解説をしていきます。
一般的には亡くなられた方の配偶者と子供が相続人になるケースが多いと思いますが、
法律上はどのように定められているのかを改めて確認していただけたらと思います。

このコラムを読むと…

・ある人が亡くなった場合に誰が相続人に該当するんだろう?
・自分の親が亡くなった場合に親戚の伯父伯母にも財産を分ける必要があるんだろうか?

このようなことが理解できるようになります。とても分かりやすく簡潔に、およそ5分程で読める内容ですので是非最後まで読んでくださいね。

そもそも遺産を相続できるのは誰?

まず相続とは、民法で定められている行為の一つで、ある人が亡くなった時にその人の財産を無償で引き継ぐ事をいいます。
相続においては、亡くなった人を被相続人財産を引き継ぐ人を法定相続人と呼びます。

仮に被相続人が生きている間に遺言書を作成していれば、原則その遺言書通りに財産を分けていきますが、遺言書を作成していない場合は、法定相続人全員で話し合いを行い、誰がどの財産を引き継ぐかを話し合う必要があります。この話し合いのことを遺産分割協議と言います。

つまり、自分が法定相続人に該当しない限り遺産分割協議に参加することは出来ないため、財産を貰える旨の内容が遺言書に記載されてでもいない限り、被相続人の財産を引き継ぐことは出来ません

そこで次は「法定相続人」とは何かを理解する必要があります。

 

被相続人との関係性で法定相続人は決まる

法定相続人とは呼んで字の如く、法律で定められた相続人のことを言います。
民法では法定相続人になれる人を、配偶者子供(直系卑属(ちょっけいひぞく))・父母(直系尊属(ちょっけいそんぞく))・兄弟姉妹(傍系血族(ぼうけいけつぞく))に限定しています。

ただし、これらの人たちが対等に扱われるかというとそうではなく、配偶者を除いた子供、父母、兄弟姉妹には法定相続人になれる優先順位があるのです。
この優先順位は①子供、②父母、③兄弟姉妹の順となっており、優先順位が高い人から法定相続人になることができます
そして優先順位が高い人がいる場合、優先順位が低い人は法定相続人になることは出来ません

例えば②の父母は、被相続人に子供がいない場合に限り法定相続人になれますし、
③の兄弟姉妹は被相続人に子供がいなく、かつ両親もすでに亡くなっている場合に限り相続人になれます。
なお被相続人の配偶者はこれらの優先順位にかかわらず、必ず法定相続人になることができます。

実際の相続ではこれら以外に養子縁組をしている場合・相続放棄がされた場合・代襲相続がある場合など複雑になるケースがあります。これらについてはまた別のコラムで紹介したいと思います。

今日のおさらい

・相続により財産を無償でもらえるのは原則法定相続人のみ(配偶者は必ず法定相続人です)
・法定相続人以外の人でも、遺言書で指定された場合は財産を無償でもらえる
・配偶者以外の相続の優先順位は、①子供→②父母→③兄弟姉妹の順番になる

 

いかがでしょうか。今回は、ある方が亡くなった場合誰が財産を相続することが出来るのか、そしてその優先順位について解説しました。
自分は誰の法定相続人になり得るのかを一度考えてみてください。
また、自分の法定相続人が誰になるのかを考えてみるのもいいかもしれません。

実際の相続では、遺産分割における遺留分侵害に対する対応や相続税負担など、専門的な知識が必要な箇所が多々あります。
全てを自分一人で理解しようとするのは相当根気が必要なので、不安なことがある場合は是非相続税に詳しい税理士にお尋ねください。

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